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2026.03.11
Will SmartとKCSが協業 データ分析×交通コンサルで交通空白解消を促進

モビリティ分野のDXソリューションを手がける株式会社Will Smart(東京都江東区)と、地域公共交通コンサルティングを展開する株式会社ケー・シー・エス(以下KCS、東京都文京区)は、2026年3月2日に基本合意書を締結し、地域公共交通の課題解決に向けた協業を開始した。交通空白の解消と路線最適化を軸に、データ分析技術とコンサルティング力を組み合わせ、地域交通のEBPM(証拠に基づく政策立案)を全国規模で推進する。
人口減少や運転手不足を背景に、バス路線の維持・再編は多くの地域で喫緊の課題となっている。しかし、データ分析の基盤整備から路線再編・合意形成までを一貫して支援できる体制はこれまで存在せず、DXとコンサルティングを一体提供できる支援が求められてきた。Will SmartはバスのICカードデータ分析基盤やコミュニティバス運行支援システムといったデジタルプラットフォームの実績を持ち、KCSは自治体・交通事業者への政策提言・計画策定で培った広範なネットワークを有する。両社の強みは補完関係にあり、今回の協業はその相乗効果を最大化する枠組みだ。
役割分担は明確に設計されている。Will Smartは交通データの収集・可視化・分析とデジタルサービスの実装・運用支援を担い、KCSは地域ごとの課題把握・交通計画の策定・合意形成など上流のコンサルティングを受け持つ。KCSが構想と計画を固め、Will SmartがデータとDXで実装・定着まで支える「構想から定着まで一気通貫」の支援体制が実現する。
両社はすでに青森県八戸圏域での取り組みで実績を示している。ICカードや運行実績などのデータを統合・可視化する「バスICカード可視化・分析システム」を導入し、従来は数か月を要していた利用状況の把握をリアルタイムで行える環境を構築。路線再編に関する議論の迅速化と精度向上に貢献したこの取り組みは、国土交通省「交通関係優良団体大臣表彰(地域公共交通部門)」を受賞している。今回の協業体制はこの成功事例を全国へ横展開するための枠組みだ。
今後は各地域のニーズに応じた公共交通ネットワークの再設計や新たな移動サービスの導入支援を全国で推進するとともに、今後想定される交通データの提供ルールに関する制度整備の動きも見据え、自治体と交通事業者がデータを安心して共有・活用できる環境づくりを技術とコンサルティングの両面から後押ししていく方針だ。
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