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2025.12.12

杉並MaaS「ちかくも」がLUUP連携でラストワンマイル移動を最適化

杉並MaaS「ちかくも」がLUUP連携でラストワンマイル移動を最適化

東京都杉並区で提供される地域発MaaSアプリ「ちかくも」に、電動キックボードや電動アシスト自転車を扱うシェアサービス「LUUP」のポート情報が12月18日から掲載されることになった。この連携により、区内の移動手段として、従来の公共交通に加えて電動マイクロモビリティを組み合わせた経路選択がしやすくなる。

「ちかくも」は、移動そのものだけでなく、その先にある地域での活動を含めて価値を高めることを目的とした、杉並区産のMaaSサービスだ。地域内の近距離移動や、自宅から駅、駅から目的地といったラストワンマイルの不便さを解消し、住民の移動利便性を高めることがコンセプトになっている。

今回の連携では、「ちかくも」アプリの地図画面や経路検索結果上で、LUUPのポート位置と、そのポートに配置されている電動キックボード・電動アシスト自転車の空き台数が確認できるようになる。バス停やタクシー乗り場と同列にポート情報が表示されることで、徒歩・自転車・公共交通とマイクロモビリティを組み合わせた最適な移動プランを一つのアプリで検討できる点が利用者の大きなメリットだ。

LUUPを展開する株式会社Luupは、「街じゅうを駅前化するインフラ」を掲げ、電動キックボードや電動アシスト自転車に加え、特定小型原付区分の座席・カゴ付き「電動シートボード」や三輪の小型モビリティ「Unimo」の展開も予定している。電動・小型・一人乗りのモビリティを束ねることで、ドライバー不足や交通空白地帯といった地域交通の課題に対処することを目指しており、今回のようなMaaSとの連携はその実装の重要な一歩と位置づけられる。

経路検索システム「駅すぱあと」で知られる株式会社ヴァル研究所は、「ちかくも」の開発支援を通じて、公共交通データと新しいモビリティサービスを組み合わせた次世代の経路検索の実現を進めている。12万社超の取引実績を持つ同社のデータ基盤にLUUPのリアルタイムなポート情報が重なることで、杉並区の住民にとって日常的に使いやすい移動プラットフォームになることが期待される。

Luupとヴァル研究所は、今回のポート情報掲載にとどまらず、今後は機能連携の拡充や対象エリアの拡大も検討していく方針だ。これにより、杉並区の移動体験をより便利で豊かなものにするとともに、地域課題の解決や持続可能なまちづくりへの貢献を狙うとしている。

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