MaaS関連News

2025.12.04

27年度までにロボタク運行目指す「あのタクカンパニー」設立

27年度までにロボタク運行目指す「あのタクカンパニー」設立

北海道帯広市でタクシー事業を展開するTKタクシー株式会社を傘下に持つミライズグループは、自動運転車両によるロボットタクシー・ロボットバスの運行事業を担う新会社「株式会社あのタクカンパニー」を2025年10月1日付で設立した。新会社は東京都新宿区に本社を置き、代表取締役には小林義幸氏が就任している。

設立の背景には、地方都市や過疎地で深刻化する地域交通の担い手不足がある。路線バスは乗務員不足を理由に減便や廃止が相次ぎ、タクシーも乗務員減少により乗車まで30分〜1時間待ちが常態化する地域が出ており、「必要な時に行きたい場所へ移動できない」という状況が広がっている。

国土交通省の統計では、2008年度から2023年度までの15年間で全国約23,000kmの路線バスが廃止されたとされる。また、全国ハイヤー・タクシー連合会の資料によると、タクシー車両数は2007年度から2023年度の16年間で約57,000台減少し、現在は約16万9,000台まで落ち込んでいる。公共ライドシェアなど新サービスも導入されつつあるが、人口減少と乗務員不足の流れを逆転させるのは難しく、自動運転車両の普及が地域交通維持のための有力な選択肢になりつつある。

政府は2023年に改訂した「デジタル田園都市国家構想総合戦略」で、2027年度までに無人自動運転移動サービスを全国100地域以上で実現する目標を掲げており、あのタクカンパニーの事業はこの国の方針とも連動する。新会社は海外の自動運転技術を積極的に導入しつつ、国内企業や自治体とのアライアンスを進めることで、自動運転モビリティを地域に広げていく方針だ。

事業の方向性として、あのタクカンパニーは2027年度までにレベル4(完全無人運転)に対応したロボットタクシーの運行開始を目指している。高齢者や学生、移動が困難な人々の日常の移動を支えることを使命に掲げ、長期的には持続可能な地域交通インフラの構築に貢献していく考えだ。

詳しくはこちら

MaaSに関する最新ニュースをお届け

メルマガ登録 TOP
PAGE TOP