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2025.11.05
BYD 普通免許で運転できる日本専用設計電気トラックを26年春発売

BYD JAPANは、2026年春に小型電気トラック「T35」を日本市場で販売開始する予定だ。普通免許で運転可能な日本の法規・寸法に対応した専用設計の電気トラックで、価格は架装費込みで800万円前後を検討している。アルミバンと平ボディの2タイプがあり、配送や営業などの商用用途に加え、趣味やレジャーなどのライフスタイルシーンにも幅広く活用できるEVとなっている。
T35の最大の特徴は、BYD独自のLFPブレードバッテリーを採用したことによる高い安全性と安定した航続性能だ。1回の充電で250kmの航続距離を実現し、1日の運用に十分対応できるレベルを確保した。ブレードバッテリーと堅牢なシャーシを接合したCTC(Cell to Chassis)を採用したe-Platformにより、相対フレームねじり剛性が高まり、操縦安定性も大きく向上している。小型サイズで市街地や住宅街でも取り回しがしやすく、誰でも運転しやすい設計となっている。
走行支援機能も充実している。平地と登坂を自動で認知し最適な走行をする自動認知路面適応システムを搭載し、平地モードでは無積載時に車両の出力を滑らかに制御して急発進や空転を防止する。登坂モードでは満載時の登坂においてトルクを補正強化し、最適な登坂性能を発揮する。前方衝突警報(FCW)、アクティブクルーズコントロール(ACC)、車線逸脱警報(LDW)などの先進運転支援機能(ADAS)も標準装備している。
インテリアでは、音声認識によるスマートアシスタント機能を備えた12.8インチのディスプレイを中心に、乗用車感覚のステアリング、ベンチレーション付運転席、シートヒーター、A4ファイル収納可能センターコンソール、ワイヤレス充電器などを装備。BYDの乗用車と同様にOTA(Over The Air)機能を搭載し、ソフトウェアの更新・改善・機能追加により常に最新のシステムへ進化し続ける。スマートフォンアプリによる遠隔エアコン起動、ドアロック操作、車両位置確認など、利便性の高いコネクテッド機能にも対応する。
V2L機能(最大出力10kW)による車外への電力供給も大きな魅力だ。キャンプ場やイベント会場などでの電源として活用でき、仕事だけでなくアウトドアやレジャーといった“遊び”のシーンでも新たな可能性を広げる。Japan Mobility Show 2025では、平ボディにV2Lの活用例として車両のバッテリーでサウナストーブと水風呂チラーを稼働させる移動型サウナを展示し、新しいモビリティ体験を提案している。
充電時間は急速充電(CHAdeMO 71kW)で0~100%が約65分、普通充電(6kW)でSOC30%~80%が5.5時間となっている。最高出力150kW、最大トルク340N・mの永久磁石同期モーターを搭載し、登坂性能は35%を確保。商用車としての実用性と電動車両ならではの環境性能を両立させた、新世代の小型トラックとして注目される。
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