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2025.10.28

沖縄・宮古島で小型電動モビリティ実証 観光地渋滞を解消へ

沖縄・宮古島で小型電動モビリティ実証 観光地渋滞を解消へ

地方の交通空白解消を目指すBRJは、10月25日から沖縄県宮古島市で電動二輪・三輪モビリティシェアリングサービス「TOCKLE」の実証実験を開始した。沖縄トヨタ自動車、宮古島観光協会、公共施設管理財団、宮古島市との官民共創により、2026年1月31日までの期間で観光客と地域住民の移動利便性向上を図る。

宮古島は観光客増加に伴いレンタカーが過去最高台数となり、駐車場不足や交通渋滞、事故増加が深刻化している。路線バスは本数が少なく十分な移動手段になっておらず、市がループバスやデマンド交通を導入してきたものの、移動ネットワークの確立には至っていない。今回の実証では小型モビリティで既存交通を補完し、利用データから移動ニーズを把握して地域交通政策への反映を目指す。

サービスは午前6時から午後8時まで、宮古島市公設市場、パイナガマ海空すこやか公園、宮古島観光協会などで提供される。料金は「サクッとプラン」が基本料金150円と10分ごとに200円、「ゆったりプラン」が6時間以内定額4,500円で、専用アプリで会員登録して利用する仕組みだ。短時間利用から半日レンタルまで、観光客の多様な移動パターンに対応できる価格設定となっている。

TOCKLEの最大の特徴は安全対策の徹底にある。GPS走行エリア検知により特定エリアで車両を停止させる「ジオフェンシング機能」を搭載し、自治体が地域の実情に応じて侵入禁止エリアを柔軟に設定できる。また、電動モビリティ業界では夜間が稼働時間とされるが、飲酒運転リスクを考慮して夜間運用を全面禁止している。

既に東京都立川市、千葉県流山市、福岡県福岡市で導入済みで、山梨県甲府市、佐賀県佐賀市など複数の自治体で検証が進行中だ。宮古島での実証結果は、観光地における小型モビリティ活用の新たなモデルケースとなる可能性がある。

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