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2025.09.17
三菱電機がリゾート向け無人自動運転サービス「xAUTO」を10月開始

三菱電機は、配車から車両の運行までを完全に無人化した自動運転サービス「xAUTO(エックスオート)」を、2025年10月からリゾート施設向けに提供開始する。自動運転レベル4対応であり、施設内の移動を円滑かつ安全にすることを目指している。
日本国内では少子高齢化と人口減少に伴い、特に観光業界でドライバー不足が深刻化している。広大な敷地を持つリゾート施設では、送迎カートの配車・運転業務が従来の接客サービスに影響を及ぼすケースが多く、人手不足によるサービス低下が懸念されている。三菱電機はこうした課題を背景に、xAUTOで人的リソースの負荷を軽減する狙いがある。
xAUTOは利用者が予約した時点で配車から運行までを自動で行うシステムを採用する。鉄道や航空管制分野で培った運行管制技術と遠隔監視技術を応用したアルゴリズムにより、複数台車両を同時に運用してもスムーズな運行を維持する。
安全性の面では、LiDARを利用した障害物検知技術が核となる。特に霧など視界の悪い天候下でも誤検知を低減する独自の対策機能を備えることで、安定した自動運転が可能になるという。
利用者の利便性も重視されており、スマートフォンからの予約操作や配車状況の確認が可能なUIを備える。待ち時間の短縮や予約・配車までの手続きのハードルを下げることが期待されている。
三菱電機は今後、リゾート施設での導入を順次拡大するとともに、自社のデジタル基盤「Serendie」を活用して運行効率を高める方向で開発を進める。将来的には商業施設やスマートシティなど、より広範な用途でxAUTOを展開し、地域活性化や「安心・安全で持続可能な社会」の実現に寄与する考えだ。
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