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2025.04.09
「ウォークスルー改札」実現へ顔認証改札実験 JR東が新潟で実施

JR東日本は、2025年秋から上越新幹線の新潟駅と長岡駅で顔認証技術を活用した改札機の実証実験を開始する。この取り組みは、切符やSuicaカードを取り出すことなく改札を通過できる「ウォークスルー改札」の実現を目指しており、利用者の利便性向上につなげたい考えだ。
今回導入される顔認証改札機は2種類あり、両手がふさがっている旅行者やベビーカー利用者でもスムーズに通過できる設計となっている。また、日本国内だけでなく海外からの訪問客にも対応できるよう開発が進められている。
実証実験は2025年秋から2026年春にかけて行われ、新潟駅と長岡駅の新幹線改札口に各1基設置される。対象は、新潟駅と長岡駅の間の新幹線定期券(Suica FREX または Suica FREX パル)利用者で、モニター参加者を募集する予定だ。評価項目には、顔認証技術の精度や環境条件による影響、歩行速度やカメラとの距離などが含まれる。
JR東日本メカトロニクス、日本電気(NEC)、パナソニック コネクトが共同開発しており、個人情報の管理についてもJR東日本の基本方針に基づき適切に運用されるという。
実験結果をもとに対象エリアや利用者層を拡大し、大人の休日倶楽部会員や新幹線eチケット利用者への展開も検討されている。また、2027年春には在来線で顔認証以外の技術を活用した実証実験も計画されており、10年以内に完全なウォークスルー改札の実現を目指す。